完全食全般

完全食の5つのデメリットを解説【完全食だけで生活できるのか?→やめた方が良い】

完全食は「ディストピア飯」なんて呼ばれ方をすることがあります。

ディストピアとは、ユートピア(理想郷)の反対語です。SFで描かれるような、高度に合理化された、理想とは程遠い社会を指す言葉です。

完全食は粉末を溶かして飲むタイプが多いですよね。ある意味、健常者なのに自ら進んで点滴で食事を取るのに近い発想かもしれません。

なお
なお
「ディストピア飯」とは言い得て妙ですね

そんな良くも悪くも未来の食事である完全食を検討している人、またはすでに取り入れている人は、例外なくこう思ったことがあるはずです。

「人間は、3食全て完全食だけで生きていけるのだろうか?」と。先に結論を言ってしまうと、完全食だけで生きていくのは難しい(またはリスクがある)です。

この記事では、そんな素朴な疑問に対する答えとして、完全食の5つのデメリットを解説しています。

完全食の5つのデメリット
  • カロリーが足りない
  • 咀嚼回数が減る
  • 腹持ちの問題
  • 食の楽しさの問題
  • 栄養学は完全に解明されているわけではない

完全食、もといディストピア飯を取り入れようと思っている人は、そのデメリットもしっかり押さえておきましょう。

完全食だけで生活できるのか?→メーカーの見解

まずもって、完全食を開発・販売しているメーカーサイドは、完全食オンリーの食生活に対し、どのように考えているのでしょうか?

完全食の主要メーカーは、公式サイト内のFAQで次のようにコメントをしています。

Q:1日どれくらい飲めば良いですか?

A:1日あたりに必要なカロリーにもとづいて、摂取量を調整頂くことをお勧めいたします。無理のないペースで、朝食、昼食、間食などの置き換えとしてご活用ください。

COMP公式サイトより

Q:1日3食BASE FOOD®︎を食べないといけないですか?

A:安心してお召しあがりいただける主食なので、毎食食べていただいても大丈夫ですが、1日3食食べないといけないということはございません。

目安として、月20食ほど、小学校の給食と同じくらいの頻度で取り入れることをおすすめしています。子どもの頃と同じように、栄養バランスのよい食事を1日に1食とることで、栄養のベースをつくり、コンディションを改善していけると考えています。

BASE FOOD公式サイトより

完全食を推進したいメーカー側も、完全食だけで生活できるとは明言していません。

なお
なお
そもそも論で、「毎日うちの商品だけ食べてれば健康でいられます!」なんてリスクのある発言は絶対しないでしょうが

デメリット①:完全食だけではエネルギーが足りない

多くの完全食は1食あたり400kcalを基準にしています。400kcalと言えば、1食分の食事としてはかなり控えめなカロリーです。

一般論として、カロリーの過剰摂取を控えたいと思っている人が多いと思われるため、商業的に考えれば、カロリー控えめな製品の方が売上が見込めるからだと思われます。

裏を返せば、3食の食事のどれかを完全食に置き換えることで、カロリーを抑えられるけど、3食すべて完全食にしてしまうとエネルギー不足になってしまうということです。

実際に日本人が必要とするカロリー(エネルギー)量を見てみましょう。

日本人の推定エネルギー必要量
出典:厚生労働省:日本人の食事摂取基準(2020年版)より

性別 男性 女性
年齢 必要熱量
(kcal/日)
必要熱量
(kcal/1食)
必要熱量
(kcal/日)
必要熱量
(kcal/1食)
18-29歳 2,650 883 2,000 667
30-49歳 2,700 900 2,050 683
50-64歳 2,600 867 1,950 650
65-74歳 2,400 800 1,850 617
なお
なお
一般的な完全食の「1食あたり400kcal」では足りません

次に基礎代謝も見ていきましょう。基礎代謝とは、生命活動を維持するために必要な最低限のエネルギーのことです。

日本人の基礎代謝基準値
出典:厚生労働省(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-02-004.html

性別 男性 女性
年齢 参照体重
(kg)
基礎代謝量
(kcal/日)
参照体重
(kg)
基礎代謝量
(kcal/日)
18-29歳 63.2 1,520 50.0 1,110
30-49歳 68.5 1,530 53.1 1,150
50-69歳 65.3 1,400 53.0 1,100
70歳以上 60.0 1,290 49.5 1,020
なお
なお
一般的な完全食の「400kcal × 3食 = 1,200kcal」では、成人男性は基礎代謝分を満たせません

完全食3食だけで生活していると、体が弱ってしまい、(不健康な意味で)痩せ細ってしまいます。

カロリーが低いのは完全食の大きなメリットですが、同時に3食全てを完全食に頼ってはならないデメリットにもなっています。

もちろん工夫のしようはあります。完全食+αで、肉や魚や野菜を食べてもいいですし、完全食を1日4〜5食にしてもクリアできます。(後者を実践する人は、なかなかいないでしょうが)

デメリット②:咀嚼回数が減る

1回の食事の咀嚼回数と食事時間を調べた報告によれば、

  • 戦前の食事
    咀嚼回数:1,420回
    食事時間:約22分
  • 現代の食事
    咀嚼回数:620回
    食事時間:約11分

となっており、噛む回数・食事時間とも半分に減っています。(出典:農林水産省→リンク

完全食の主流は粉末を溶かして飲むタイプです。半分どころかただの一度も噛むことなく、食事が終了してしまうのです。

直感的に咀嚼が減るのは人体に悪影響がありそうですが、実際にその通りです。

咀嚼(噛むこと)の大切さ

咀嚼回数が減ると、顎が弱ってしまい堅い食べ物を食べられなくなってしまいます。ますます噛む力は弱っていきます。

噛む回数が減ると、食べ物を十分噛み砕けないまま胃腸に流れることになり、胃腸に負担をかけます。また、噛む回数が少ないと満腹に感じづらくなり、結果として食べすぎてしまいます。

この先の人生を完全食だけ、または流動食で過ごす覚悟が無いのであれば、噛む食事は捨てないようにしましょう。

また、噛む力と認知症には相関があると言われています。噛むことが脳の刺激となり、認知症になりづらくなると考えられています。

なお
なお
ボケたくなければちゃんと噛みましょう!

ちゃんと咀嚼できる完全食もある

ただし、完全食にはちゃんと咀嚼できるものもあります。次の選択肢を選べば、咀嚼の課題は回避できます。

咀嚼できるタイプの完全食

*リンク先は各商品の詳細記事となっています。

なお
なお
それでも現代人は全般的に咀嚼回数が減少傾向にあることは留意のこと!

デメリット③:腹持ちの問題

各種完全食の腹持ちはマチマチですが、総じて、普通の食事に比べれば、腹持ちは良くありません

特に飲むタイプの完全食は、飲んだ瞬間は胃にずっしりした感じがあるのですが、あまり長持ちはしません。1−2時間くらいしたらお腹が空いてくるイメージです。また、空腹時に飲んでも満腹感は感じづらいです。

常時空腹感を感じながら生活するのは、大抵の人にとってはストレスに感じると思います。

上記で紹介したちゃんと食べるタイプの完全食は、物理的に食べているのと、咀嚼があるので、かなり腹持ちは改善されます。

デメリット④:食の楽しさの問題

人間の生活の基本は「衣」「食」「住」と言われるように、食は人間にとって重要な活動です。食欲は、人間が持つ欲求の中でも、最も根源的な欲求の一つです。

舌が受け付けないほど不味い完全食はそうそうありませんが、その多くは決して美味しいとは言えません。美味しさを追求したレストランの食事と、栄養を追求した完全食では、味に差が出るのは当然のことです。

1日1食くらいなら全く問題ないと思いますが、3食全て完全食となるとどうでしょうか。食事を楽しむという行為をあえて犠牲にする完全食が、精神衛生上何の問題もないかと言われれば疑問が湧きます

実際に30日間完全食だけで生活すると…

証拠となるような研究結果はありませんが、実際に30日間完全食(飲むタイプ)だけで過ごした人のドキュメンタリー映像がYouTubeに公開されています。

彼は30日間完全食を続けても、健康診断上は何ら問題がありませんでした(外出せず、太陽を浴びなかったのでビタミンDだけ不足していた)。

ただし、28日目には気分の落ち込みを漏らしています。周りの人と一緒に食事ができない疎外感も感じているようでした。

30日目の終了時には安堵の表情を浮かべ、フライドチキンを美味しそうに頬張る姿が印象的でした。

なお
なお
やはり「食べる楽しみ」が無い生活は、普通の人には堪えるのでは?と思わせる内容でした

味は劣るが食事を楽しみやすい完全食

普通の食事の味には劣るものの、調理方法(市販のソースでもOK)でカバーできる次の商品であれば、食事の楽しみを残しつつ完全食を続けられるでしょう。

咀嚼できるタイプの完全食

*リンク先は各商品の詳細記事となっています。

なお
なお
ただし、「All-in シリーズ」は現段階では相当不味いので、今後の改善に期待したいところです

完全食入門者へ 少量からお試しできる完全食を一挙紹介」の記事では、お試し購入から気軽に始めやすい完全食を紹介しています。

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デメリット⑤:栄養学は完全に解明されているわけではない

完全食は、「現代の栄養学」において、人体に必要とされている栄養を含んでいます。現時点では、完全食だけの生活による健康被害は表立って報道されていません。

しかしながら、その根拠となっている「現代の栄養学」を完全に信じ切ってしまっていいのか?という疑問が湧いてきます。

世間では、「〇〇はたくさん食べた方がいい!」「いや、〇〇の食べ過ぎは危険だ!」と矛盾する説が代わる代わる出てきます。栄養学が自然界の食べ物全てを解明しているとは考えづらいです。

なお
なお
我々が食べている食べ物には、三大栄養素やビタミン、ミネラルとは違う別の栄養を含んでいて、それが人体に不可欠である可能性も0ではないでしょう

とはいえ、不摂生な食事をするよりは、完全食の方が栄養バランスに優れているのは確実です。完全食だけで生活するという極端な選択肢を取るのではなく、日頃の食事と組み合わせて取り入れていけばOKです。

まとめ:完全食との付き合い方

今回は完全食の5つのデメリットをご紹介しました。

改めておさらいです。

完全食の5つのデメリット
  • カロリーが足りない
  • 咀嚼回数が減る
  • 腹持ちの問題
  • 食の楽しさの問題
  • 栄養学は完全に解明されているわけではない

これらのデメリットから言えることは次の2つです。

  • 完全食は1日1食程度にしよう
  • 主食タイプの完全食がベター

それぞれ見ていきましょう。

完全食は1日1食程度にしよう

今回ご紹介した完全食の5つのデメリットは、3食全てを完全食にした場合に起こるものです。

そのため、完全食と程よい距離感を保ち、1日1回程度に抑えれば何ら問題ありません。お正月や旅行など、たまには完全食を食べない日を作るのも良いでしょう。

主食タイプの完全食がベター

基本的には1日1食程度に抑えれば、どの完全食を選んでも問題ないでしょう。

ただし、「食べる楽しみ」を無くしてしまう食事に、抵抗感がある人も少なくないと思います。また飲むタイプの完全食は、必然的に1食は「咀嚼なし」になります。

普通の食事ほどではないものの、食の楽しさを残しつつ、噛んで食べられる「主食タイプの完全食」が万人向けと言えるでしょう。

以下が主食タイプの完全食です。

主食タイプの完全食

*リンク先は各商品の詳細記事となっています。

しかしながら、「All-in シリーズ」は現段階では相当不味いので、個人的には選択肢から外れます。

完全食のデメリットを理解して、ぜひ自分にあった完全食を探してみてください。

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